富士山に登ったことのある人は、「とても辛かった、大変だった!」と言います。確かにその通りですが、富士登山に適切な服装や装備、快適に登るためのグッズがあれば、富士登山の厳しさを感じながらもその辛さや大変さも半減し、富士山という山を楽しく快適に登ることができるでしょう。
ここでは富士登山に必要な様々なアイテムをまとめてみました。
登山で一番大切な靴。「履きなれた運動靴」ではなくて、靴底の厚い登山用の靴を選びましょう。岩場に登るときもつま先を保護し、足をくじきそうな路面でもくるぶしを守ってくれます。
足首まで覆うハイカットのタイプのものであれば、下山のときにも靴の中に砂が入り込んでくるのを大幅に防ぐことができます。その際スパッツを併用すると完璧です。
また雨が降ると靴の中がぐっしょりと濡れてしまうので、「ゴアテックス」や防水性の靴であればさらに快適に登ることができます。
古い靴を履くのはやめましょう!
靴底は厚手のゴムでも経年劣化しやすく、靴底が剥がれてしまいガムテープを巻いて下山する場合がよくあります。未使用でも4~5年経った靴で登らないようにしましょう。
日中の登山であれば、汗をかいて登ることになるので、速乾性の繊維を使用したスポーツタイプのTシャツがお勧めです。綿のシャツは汗を吸ってしまうとなかなか乾かないので、注意が必要です。夜間の登山での厚着としては使用可能です。
日中でも高度の高い所にいる場合や、風の強い場合はその上に長袖のフリースを1枚着るといいでしょう。
富士山の紫外線はとても強いので、陽が出ていれば確実に日焼けします。お肌の弱い方や日焼けを防ぎたい方は半袖Tシャツの変わりに長袖Tシャツをお勧めします。
半袖Tシャツで肌寒いときには長袖Tシャツのほうが重宝します。
岩場などの登山では、両足の移動が激しくなるのでストレッチ性のいい生地を使ったズボンを選びましょう。また、意外と汗もかきますので通気性のいいズボンがいいでしょう。
ジーンズは不向きです!
ジーンズ生地は厚くていいのですが、上記の理由であまりお勧めいたしません。汗をかくと肌に貼りつきます。また雨に濡れると乾かないので、寒くなり体温を奪われます。
富士山は岩場もあり、下山は砂礫で足を酷使するので、厚手の靴下は接地の際の衝撃を和らげます。やや長めのくるぶしまで保護するものがいいでしょう。履きなれない登山靴で靴擦れの予防にもなります。
日中の登山でも寒さを感じたら、休憩の際にこまめにフリースやトレーナーを着たり、ジャケットを着たりしましょう。「寒くなったら着る、暑くなったら脱ぐ」を繰り返しましょう。
また、夜間の登山では冬の寒さになるので、厚着をして体温を逃さないことが大切です。富士山では風も強い場合が多いので、体感温度がさらに低くなります。
さらに雨が降る場合も多いので、レインコートを代用しても構いません。
富士登山は雨が降らなければ、快適に登れることもあります。雨が少しでも降ると、直ちにレインコートを着るのですが、雨が降っても快適に登れるように、自分のかいた汗を放出するゴアッテックス製のレインコートをお勧めします。最近ではゴアッテクスではなくてもそれと同等の製品もあります。
ビニール製のレインコートは通気性が全くないので、雨を防いだとしても自分の汗で服がびしょ濡れになってしまい不快です。
レインコートは上下セパレートタイプで、防水・透湿性のものを選び、使用前に防水スプレーをしておけば防水性は大幅に向上されます。
またレインコートは夜間登山のときの防寒着としても使用できるので、必ずザックの中に入れておきましょう。
富士山の日差しは刺すように強いので、必ず帽子が必要です。直射日光を避けることにより日焼けを防ぎ、また一番怖い熱中症の予防にも役立ちます。
つばのあるキャップよりも、頭全体を覆うハットのほうがより日除け対策に効果的です。キャップだと耳の上部が日焼けして皮がむけてしまうことがあります。
富士山では突風が吹くことがあるので、帽子を飛ばされないように服と帽子をつなぐキャップホルダーの使用もお勧めします。
富士山の岩場を登るときに活躍します。ごつごつした岩を手でつかんで登ることもあるので、軍手などを使用して手の保護に必要です。また防寒対策にも効果的です。
ただし、雨などに濡れると逆に寒い思いをしてしまうので、防水加工され保温性のあるアウトドア用の手袋の使用がいいでしょう。
タオルを首に巻いて富士山の日差しから首を保護します。汗をかけばタオルで拭きます。
また砂埃のあるときにマスクの代わりにタオルで口を覆い、砂の侵入を防ぎます。